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データ作成の基礎知識/イラストレーター編

◆塗り足し

Illustratorデータをご入稿される場合は制作時に必ず、トンボ(トリムマーク)をお付けください。
また仕上がりサイズよりも3mm分の塗り足しは持たせておきましょう。
これは裁断するときや印刷時に生じる可能性のある、微妙なブレやズレに対応するためです。
塗り足した箇所は結果的に、裁断されることになるので、必要な文字や画像データ等がこの部分に重ならないよう、充分ご注意ください。
※Photoshopデータも同様に、塗り足し箇所を含めたサイズでのご入稿をお願い致します。

  • 【トンボ(トリムマーク)作り方】
  • 1.長方形ツールで仕上がりサイズ(ご注文サイズ)の長方形を作成します。
  • 2.作成した長方形の塗りと線を「なし」を選択します。
  • 3.制作した長方形を選択し、「フィルタ」→「クリエイト」→「トリムマーク」
  •  または、「効果」→「トリムマーク」を順に選択していきます。
  • ※トンボは必ず正確な仕上がりサイズで作成してください。

◆文字はアウトライン化

ご利用のフォントによっては、制作時に使用されたPC環境以外で開くと、正しく表示されなかったり、印刷不可となる場合もあります。これを防ぐため入稿時に文字データのアウトライン化をお願いしております。オブジェクトのロックはすべて解除し、すべての文字がアウトライン化されていることをご確認ください。

  • 【アウトライン化の手順】
  • 「選択」メニュー→「すべてを選択」→「書式(文字)」メニュー→「アウトライン作成」を実行します。
  • ※アウトライン化を実行すると、その後のデータ修正ができなくなります。
  •  よって、アウトラインの実行前には別名保存するかバックアップを取っておくことをおすすめします。

◆カラーモード

カラーモードは必ずCMYKカラーにてご制作ください。
(RGBカラーでも入稿は可能ですが、色味が変わってしまいます。)
「ファイル」メニュー→「書類(ドキュメント)のカラーモード」で確認いただけます。
※PhotoshopデータもカラーモードはCMYKでの制作をお願いします。

◆線の設定

Illustratorで作成するオブジェクトには必ず「線」と「塗り」のそれぞれの色の設定があります。
0.2pt以下の線はその細さから、うまく印刷されない場合があります。0.3pt以上で設定してください。

◆オーバープリント設定

オーバープリントとは他の版に対して色を乗せる、製版指定のことで、これを設定すると意図しない仕上がりになる場合がございます。くれぐれも、オーバープリント設定はしないようお願い致します。
例を挙げますと、写真の上にCMYKのKのみ100%の黒色のオブジェクトを重ねた時、一般的な製版システムでは自動的にオーバープリント処理が適用されます。
小さければ目立たないですが、大きな範囲の場合は下の写真がよく透けて見えます。この現象を防ぐために黒色の指定を(C40% M40% Y40% K100%)で他の色を混ぜたリッチブラックでデータ作成をしてください。

◆スミベタとリッチブラック

「スミベタ」とはCMYKのK100%のみで表現された黒を指します。
一方、CMYKの各色を混ぜ合わせた黒のことを「リッチブラック」と呼んでいます。
通常、リッチブラックは締まりのある黒に仕上がるとされますが、状況によってこれらを使い分けることが大切です。またリッチブラックを作成する場合はK100%に対して、他の3色をそれぞれ40%に指定しておきましょう。それ以上の濃度に設定すると、トラブルの元にもなります。
またスミベタ(Kのみ100%)に設定されたオブジェクトは自動的にオーバープリント処理されます。

◆スウォッチパレットのスポットカラーの設定

各色の右下に三角形と黒点が現れている場合は特色(スポットカラー)となります。
この特色(スポットカラー)でご入稿されると、印刷結果に重大な支障を来たすことがあります。
三角形と黒点などが何も現れてないカラーパレットの色はプロセスカラーと言い、この状態にする必要があります。下記のように修正してください。

【特色をプロセスカラーに戻す方法】
オブジェクトを未選択の状態にします。
スウォッチの特色(スポットカラー)の状態の色をダブルクリックして、スウォッチオプションを表示します。
カラータイプを「プロセスカラー」に変更し、「グローバル」にチェックを入れてOKをクリックします。

特色を指定される場合は出力見本と印刷したい特色のカラーチップを一緒に納品ください。